よく聞かれるのですが、なぜこんなに本が売れない世の中に出版社を?と
たしかに、本は売れません。本どころか雑誌や、漫画も。それは世界も同じ。誰かのせいにはしたくないけれど、スマホやYouTubeなどのネットのせいもあれば、我々出版社のせいもあると思います。
毎年、書店も少なくなり
書店員さんをなくして、機械にまかせ、無人書店も出来る始末。
もちろん、書店があるだけいいかもしれないけれど、なんでも機械にまかせて、読者を消費者ととらえて世代、性別、趣味嗜好、年収、職業のによるマーケティングの発想から本をが作られるのに拍車がかかっています。
そして、たとえ大手の出版社から出版されても、名も無い作家だと初版がよくて3000部。
重版がかかるのは、その10分の1にも満たない。
しかし、年々出版数は右肩上がり。どう考えてもおかしい。
つまり、実体は自転車操業なのです。そして量が質を駆逐するという、どの世界にも共通するパターン。
狭いパイをお互い取り合っている。それがこの国の出版事情です。
たとえ、過酷な競争を経て大手出版社の新人賞を取っても、そのほとんどは3年以内に消えていく。芥川賞・直木賞受賞者ですら、3分の2は筆を置いてしまっていると聞きます。そして彼らの作品は絶版という名の元に永遠に消えさっていっています。
この状況がおかしいと思って、ひとり出版社をはじめたりする若者も出てきています。
ただし、創作側の状況はそれほど悲観的ではありません。作家志望の人たちも増えてもいます。NoteというSNSの場でも、文学フリマという場でも盛り上がっています。
おそらく、その中には才能があり、将来の文学を背負うべく人たちもきっといるはずです。
こと児童向けになると、そのハードルはさらにあがります。出版されてもほぼ一年以内に絶版となっています。そんな作品の中にも絶対に面白いものがあったはずです。ただチャンスがなかっただけ。たとえ日本ではなくても、もし世界のどこかで受け入れられる可能性はあったはずです。ただし、今の出版システムでは、世界に自分の作品を届かせるのは非常に困難となっています。
外国で本を出版するのは大変です。
しかし、アマゾンをはじめとした電子書籍の世界は別です。英語で書けばあっという間に世界に届きます。そして世7070億人近くの人間がいます。その中には、日本ではダメでも、絶対に「面白い」と思ってくれる人がいると思います。
特に、児童文学や絵本などは、普遍性があります。小さな子から読むこと、楽しむことができます。そんな世界の作品を届けたい、そのお手伝いをしたいと思ってこの出版社を作りました。
われわれナカヒワークスの設立コンセプトは5つあります。
・普遍性のある小さな子から大人まで楽しめる作品を世界に向けて出す。
・つねに世界を意識して日本語と英語の作品を同時に出す。
・名古屋という地にこだわって発信したい。
・絶版という言葉はない。
・映像化、動画化等、その作品が持っている可能性を限りなく伸ばす。
この5つをポリシーとして、
何とか出版社として形にして、これから面白い作品を送り出していきたい。そう強く思っています。
多くの人に、ご賛同いただければ幸いです。
あせらず、ゆっくり形にしていきたいです。
ナカヒワークス 代表 水野 浩
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